山・川・海をつなぐ水といのちの物語
〜市民公開講座に参加して


 

 滋賀県琵琶湖博物館で開催された、フォーラム、山・川・海をつなぐ水といのちの物語に参加して、川上の森から川下の海まで流域圏の連携により流域圏の自然環境は成り立っている。
 中でも流域生態系は連続した系で…下流は上流の変化に敏感に対応する。
 水質汚濁は際たるものである。
 今日ほど上流と下流が協同して水量と水質の制御、災害防止などを必要としている時代はない。
 それには住民参加が不可欠で今までの官だけの取り組みとは違います。

 当日は、流域をみる「目で、衛星から、安定同位体比から」という題目で基調講演があり、地球環境のここ50年の歴史を概括すると大気中のCO
濃度が315〜380PPMにまで増加しているし、その影響で地球温暖化防止には、まったなしの対策・対応が必要である。
 その中で流域をみる三つの方法として
 @目と温度計と電気伝導度そして、河川の生物で見る。(住民参加)
 A衛星画像(局在性の明確化)
 B精密で感度の良い測定〔新しい切り口、尺度の開発)のように理工農連携によるシステムが必要である。

 自然界は一流域の地域的な生態系システムといえども十分に複雑な系であり、観測によって複数のプロセスモデルを掲示し、その総括とそれに基づいた予測シュミレーションモデルを立て、それを検証することによって、初めて戦略的な政策につながるものである。
 従って、観測とプロセスモデルと予測シュミレーションとが三位一体となって進むことが求められる。
 その他、「虫から流域をみる」「エビの旅から流域をみる」「臨床心理学から流域をみる」「環境社会学から琵琶湖・淀川流域をみる」四名の提言者からは、水生昆虫から見たり、臨床心理学と川を媒介項に、キレた子供たちの心を繋ぐという提言を聞いたときは、なるほどと思いました。
 その原因は子供たちの生活において自然との関係性がキレたというのがおおきいということである。
 川をつうじて自然と親しみ、キレる子どもを無くしたいものです。
 又環境社会学からは、昔は(江戸期)近い水近い川があり、近い水共存期であった。
 利水も治水も漁獲も村落共同体が担う【流域受け止め形治水」で樹林帯や霞堤(遊水地に導く為に堤を低くして、又は一部堤を無くしている)を設けたりして川から水が溢れる事を容認し、水防活動で命を守った。
 その後(明治以後)は遠い水の出現期で、論理的に水量計算をして洪水を河道に閉じ込めるようにしたわけです。
 戦後期は遠い水の完成期であり、治水公費主義と言う原理が出来て洪水対策は行政という制度が作られて益々水が遠くなってしまった。
 平成の時代になり日本中の河川が病んでいることを感じた住民の力やそれに共感した行政により、遠くなりすぎた水への反省を入れて河川政策の目的に「環境保全」が明示され住民意見の反映という項目が入れられた。
 これはある意味近い水を再生・創生しようとする思想の表れでもある。