KANTA通信 発行月:2012年8月
編集・発行
/(特活)関西ナショナルトラスト協会(KANTA)
発行:中岡 健生
編集:KANTA広報室
関西ナショナル・トラスト協会 
No.65
〒550-0002 大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル5階((社))アジア協会アジア友の会内
06-6444-0587    Fax 06-6444-0581   Email: kanta@jafs.or.jp  
関西の美しい水田風景や山林、歴史景観と生活環境を守る運動
特定非営利活動法人
関西ナショナル・トラスト協会の代表理事に就任して
中岡 健生

 
さる6月23日に第13回通常総会が無事に終了しました。
 NPO法人関西ナショナル・トラスト協会が新年度の事業活動を、会員及び理事の皆様のご協力のもと進めてまいりますので宜しくお願い申し上げます。
 この度、6月27日に総会後の理事会において、代表理事に就任いたしました。
 私は、KANTAに入会して早10年を迎えますが、副代表理事として歴史環境部会で活動してきました。
 平成18年に京都府・美山にて念願のプロパティを取得し、美山楽舎と命名し平成20年にはバス・トイレを新設し平成21年には会員の皆様に利用して頂ける施設としました。
 イベントや農業体験及び交流会等にと幅広く参加使用をお待ちしております。
 美山は風光明媚な所として、四季折々の花や薬草で一杯になり、近くには由良川が流れその辺りにはかやぶきの里が京都府伝統的建造物群保存地区として保護されています。
 KANTAの今後の活動等に関しては、広報紙、HP等の充実を図ります。美山楽舎のプロパティ取得によるナショナル・トラスト活動は本来極めて地方・地域的な性格を有するものと思われます。ザ・ナショナルトラストの例を見ても、その地域の住民が保全保存に立ち上がり、それを一つに纏める中央組織があります。
 現在、日本において各地域の保存団体があり、また保全保存の地域活性という点からも観光産業との関連がら充実度も深まってきていると思います。
 ナショナル・トラスト運動が「お祭り」であってはいけないし、時の流れの中で「ファッション」になってしまっては駄目だと、今一度原点に戻りトラスト理念に基づき日本の風土、日本人の気質に合ったナショナル・トラスト運動があるはずです。会員の皆様に対し魅力のある事業を進めて参りたいと思います。
 今年度は、新しい執行体制を創り理事会の充実を図り、会員参加のひろがりの為に是非ご協力下さい。
 この素晴らしい日本の伝統文化工芸をナショナル・トラスト運動の中でより一層、子達又孫達に伝えて古き良きふるさと、里山の存続のために再度提唱したく思います。
  
特定非営利活動法人 関西ナショナルトラスト協会
第十三回通常総会開催
 第13回通常総会が6月23日午後2時からアジア協会4階会議室で開催されました。
 司会三宅氏が開会を宣し、定足数を確認後、議長に下野氏を選出して議事が進行しました。
 平成23年度事業報告、活動計算書、平成24年度事業計画書、活動予算が審議され、課題が山積する中、次年度へ向けて更なる発展を期する為、健全な運営組織を構築することを了承し無事終了致しました。
 本年は、理事改選の年に当たり、本紙4ページの通り就任いたしました。また6月27日に全体理事会が開催され出席理事の互選により中岡氏が代表理事に就任いたしました。


平成23年度 事業会計収支計算書
特定非営利活動法人 関西ナショナル・トラスト協会

(平成23年4月1日〜平成24年3月31日)
<収入の部>
科       目 予算額 決算額 差 額 摘  用
1.会費 1,230,000 779,000 451,000  
 会費 1,200,000 776,000 424,000  
 入会費 30,000 3,000 27,000 新会員:3
2.寄付・募金 288,055 122,184 165,871  
 一般寄付 138,055 5,000 133,055  
 諸収入(イベント参加費、物品販売等) 150,000 117,184 32,816  
3.補助金 200,000 0 200,000  
4.美山楽舎使用料等 200,000 17,000 183,000  
前期繰越収支差額 1,945 1,945 0  
収入合計 1,920,000 920,129 999,871  
<支出の部>
科       目 予算額 決算額 差 額 摘  用
1.事業費 560,000 75,896 484,104  
 @調査・研究事業 50,000 0 50,000  
 A部会事業実績費 210,000 75,896 134,104  
  a.自然環境部会 100,000 66,600 33,400 しじみ、水都祭
  b.歴史環境部会 30,000 9,296 20,704 万葉の森、ガイド料
  c.生活環境部会 30,000 0 30,000  
  d.スタディツァー&ツァー部会 50,000 0 50,000  
 B全体事業 200,000 0 200,000  
 C広報活動 100,000 0 100,000  
2.管理費 480,000 323,587 156,413  
 @事務用品費 50,000 8,904 41,096 プリンターインク、コピー用紙等
 A人件費 30,000 0 30,000  
 B旅費・交通・通信費 100,000 16,780 83,220 KANTA通信郵送料等
 C手数料 100,000 73,719 26,281 会費振込手数料
 D家賃・会議使用料等 30,000 34,000 -4,000 支払い家賃、会議室使用料
 E負担金・補助金等 60,000 110,000 -50,000 日本ナショナル・トラスト協会会費
 F備品購入費 10,000 8,120 1,880 パソコン部品
 G雑費 100,000 72,064 27,936 総会費用、香典、弔電
3.美山楽舎管理費等 200,000 184,213 15,787 光熱水費等
4.基金積み立て 680,000 310,400 369,600 会費×0.4
支出合計 1,920,000 894,096 1,025,904  
次期繰越収支差額     26,033 -26,033  
京都府南丹市美山町の希少植物
ベニバナヤマシャクヤク観察会
 「花の命は短くて」の言葉の通り、開花から散るまでわずか3日の命のベニバナヤマシャクヤクの見学会に参加した。
 6月3日、午前の参加者は170人を超える大盛況であったそうだ。
 午後、KANTA会員だけで、特別に案内してもらった。
 鬱蒼とした杉林の樹間のいたる所に、シャクヤクの群落が点在する。不思議なことに純白の花弁や薄紅色の花,濃い紅色の花まで混在する。
 花の色が異なっても同一種類という。日当たりや土壌の違いによって色が変わるようだ。
 栽培種と違って一株に一輪の花しか付けない純然たる野生種なのである。
 花弁は5枚、花弁はあくまでも薄く繊細で日の光を通すかと思うほどだ。
 じっと見ていると心が吸い取られるような錯覚に落ちいる。凛と咲く様子は楚々とした中にも高貴な雰囲気を持つ花だ。満開の花の中に散り始めた花もある。
 「咲く時が、散るとき」ガイドの方の言葉も頷ける。
 
 この美山町には美しくも哀しい物語が伝えられている。このベニバナヤマシャクヤクの咲く杉林の一角に一宇のお堂がひっそりと建っている。
 お堂の名前は奥庵堂と言う。
 言い伝えによると、第19代允恭天皇の第一皇子木梨軽皇子(きなしのかるみこ)と同母妹軽大娘皇女(かるのおおいらつめ)の兄妹の道ならぬ悲恋の物語である。皇位継承者でありながら妹との恋を貫いた軽皇子は皇位には付けず、次弟穴穂皇子(後の安康天皇)が皇位を継ぐ。 日本書紀によると木梨軽皇子は伊予へ流されたことになっているが、家来十数人と共にこの美山へ遁れこの地で亡くなられたと伝えられる。美山町の人々の先祖は軽皇子の家来の末裔であると言う。
 毎年、10月に奥庵堂祭りとして軽皇子の霊を慰めるための供養が営まれる。美山町のこの地区の人は今も変わりなくこのお堂を守り伝えている。

 言い伝えによると、木梨軽皇子の妹、軽大娘皇女は大変美しい人でその美しさは、衣を通して分かるほどであったので衣通姫(そとおりひめ)と呼ばれていた。
 ベニバナヤマシャクヤクの美しさは、その衣通姫(そとおりひめ)の化身ではないかと思う。
 花の美しさもさることながら、秋に真紅の実をつける。その美しさも捨てがたい。
 なぜかベニバナヤマシャクヤクは鹿も食べず奇跡的に残った。そのほか貴重な植物が自生する。

  美山町の有志が集まって内久保環境・史跡保存会を結成して美山町の史跡や希少生物の保存に努めている。
 このベニバナヤマシャクヤクは、平成21年11月20日に京都府指定希少野生生物として指定された。
 保存会の会員は、大切に守り育てて行こうと保存に努めている。

ベニバナヤマシャクヤク基礎データー
・分類群 種子植物
・科 名 ボタン科
・選定理由 個体数が著しく少なく、分 布域の相当部分で生育地が消滅しつつ あり、生育環境の悪化、生育地におけ る過度の採取により、種の存続に支障 を来すおそれがあることから特にその 存続を必要とするがため。
・形 態 葉は高さ30〜40p。
葉は2回3出葉。花は淡紅色。
第9回淀川しじみ獲り

  6月17日(日)今回で9回目となる、しじみ獲りを淀川で行いました。
 主催は、「よみがえれ大阪の森・川・海」大阪実行委員会ですがそれを構成する団体は、大阪市漁業共同組合、(特活)関西ナショナルトラスト協会、NP0よみがえれ環境など9団体です。
 当日朝まで土砂降りで開催が危ぶまれましたが準備作業をするまでには降り止んで、太陽が出てきました。淀川は大河ですから上流に降った雨は、1日〜2日遅れで流れてくるので危険なほど増水はしていません。しじみ獲り実行です。今まで雨のため延期したのは過去に一度だけです。準備万端でしじみ獲りを迎えます。
 淀川でしじみ獲りを行う意義は、この川が美しくなることは、近畿の環境を考える人にとっての願いであり、ひいては大阪湾の水質もきれいになってくる訳です。水質改善の具体的な方法は、EM菌を数年間継続して投入し続け、また河川の浄化に大きな役割を果たしてくれるしじみを繁殖させてきました。その成果をみんなで確認していただくと共に、さらに美しくする為にEM菌だんごを投入します。大阪湾でとれた蛸のたこ飯を食べ、淀川で獲れたしじみで、しじみ汁を食べ、しじみ獲りをして楽しみました。それらの材料はすべてこだわりの一級品です。
・たこ・・大阪泉州産のマダコで「泉だ こ」と名付けられた絶品のたこです。
・お米・・味と健康と環境にこだわった EM米を使用しています。
・しじみ・・もちろん淀川産のべっ甲し じみです。
・味噌・・180余年の老舗、大阪日本 橋の大源味噌。こだわりの材料による 豊富な商品郡から、今回は赤出汁味噌 を賞味。   
・醤油・・滋賀琵琶湖に注ぐ比良山系の 伏流水を使用した近江高島の老舗醤油 蔵岩佐商店、マルイ醤油の一品「再仕 込み醤油」
・お酒・・中尾酒蔵は、茨木三島雄町の 酒蔵好適米を農家が復活させ、酒造り を行っている酒蔵です。田植えや稲刈 りも体験できます。
 今年のしじみはやや小ぶりで、大阪市漁業組合長の話によると今年は水温が上がらず、低温で例年なら今頃からが漁期ですが、今年はあと一ヶ月ぐらい経つと大きく育つであろうという事でした。参加者は約300名で、胸までつかりながらしじみ獲りを楽しんでいました。今年も事故無く終われて一同一安心でした。
★美山楽舎蛍鑑賞とワインの夕べと黒豆蒔き★
 
平成24年6月23日(土)〜24日(日)に美山楽舎に於いて蛍鑑賞と黒豆まき、イタリア料理とワインの夕べを行いました。23日は夕方から地元の人から提供された鮎の炭火焼でキリット冷えた発泡酒で乾杯をする。今回は地元5名、カンタ関係17名総勢22名の参加です。ひとしきり鮎や発泡酒談義をしてから場所を美山楽舎内に移して本格的な会合です。
 今回は、地元の蛍研究家小畑實さん、西宮市在住のワインソムリエ土屋純男さん、イタリア料理のシェフ杉本啓二さんをお招きしての特別な会合です。
 先ずはワインを飲み、そして鹿と猪のジビエ料理、を食べながらほたるの生態をスライドで詳しく説明していただきました。蛍は3種類ほどあり出没時期が違い、大きさも違うこと、蛍の餌はカワニナという巻貝で、蛍の幼虫は巻貝の中に入り込んで食べてる様子などをスライドで写して戴きました。午後8時ごろからの蛍鑑賞に大いに役立ちます。蛍は午後8時ごろからパートナーを探しに出没します。それまではソムリエやシェフの話を聞きながらワインやジビエ料理で大変盛り上がっています。本格的なジビエ料理は初めての方も多く皆様一様に美味しい、美味しいの連発です。地元の方は美山で鹿肉料理といえば鹿肉ハンバーグや焼肉程度で、美山の料理人に教えて貰いたいとシェフに依頼するぐらいでした。
 大変盛り上がっていますが蛍鑑賞の時間が来ましたので8時ごろに中締めをし、一同そろって徒歩3分ほどの大内橋まで散歩です、橋の上で軽トラックのハザードを点滅させると蛍が乱舞して集ってくるはずでしたが、その日は気温が低く蛍が出てくるには不向きでした。それでも少し時間がたつとあちら、こちらで飛び始め、手でつかめるほど出てきました。 蛍を見るのが始めての人も経験者も大喜びです、そのような蛍鑑賞も30〜40分で終わり美山楽舎に戻り会合の再開です。 今日は8種類のワインが出される予定です。まだまだ料理も残っています。パスタが出てきて皆さんお腹は満腹です。
 そんな楽しい会合もお開きの時間となりなした。今回は二階にも畳を敷いて寝られるようにしたし、奥の6畳座敷は畳を新調し、快適に寝られるようにしました。今回は女性専用部屋です。
 あくる日は、今度の美山楽舎でのもう1つの行事、黒豆の種まきです。15メートルほどの畝5列に黒マルチを施して30センチ程度の間隔で穴を開けて黒豆を1個ずつ蒔いて行きます。5列も蒔けば太ももが痛いとか云う人も居て日頃の運動不足を痛感します。
 5月に植えたジャガイモや万願寺とうがらしも収穫が出来、参加者は、それぞれ持ち帰りました。
 今回は特別な企画で皆さん大いに美山楽舎の文化を満喫しました。
平成24年度 年間行事予定
 活

 動

 内

 容
保有・管理財産
活用事業
@農林漁業生産
支援事業
A農林漁業生産
支援事業
@自然環境
保全事業
A自然環境
保全事業
歴史環境部会事業
(その他)
生活環境
保全事業
京都府南丹市に保有する「美山楽舎」の土地・建物を一般に有料で利用・貸し出し。
また、ここを拠点にしての各種行事(蛍鑑賞会、野菜栽培・販売等)を開催することによりナショナルトラスト運動の理解を深めてもらう。
農地の所有又は借用のための農地法の規定及び農業生産支援についての調査研究 山林の産業活性化にため「松茸」生産の試行及び間伐材の積層不燃木材化への調査研究

京都府綾部市
和歌山県熊野川町の協力により、広葉照葉樹林で覆われていたような「昔の森」の姿を取り戻すべく「よみがえれ森」と名付けた活動をします。 淀川浄化運動の「大阪湾再生プロジェクト第9回淀川でしじみ採り」の主催者として参加し、市民レベルで環境保全を推進 身近な生活環境を改善し、我々の周りを取り巻く環境保全することを目的に、まず事務所周辺を清掃することに取り組む。
4月                土佐堀クリーン作戦(4/14)
5月 美山楽舎補修と
野菜苗植え
    グリーンベイ草刈
(5/27)
     
6月 紅花山芍薬視察
(6/3)
イタリア料理夕食会&蛍鑑賞(6/23)
      淀川べっこうシジミ獲り
(6/17)
  土佐堀クリーン作戦(6/9)
7月 夏野菜収穫&交流会
7/21(土)〜22(日)
           
8月 冬野菜畑準備
8/25(土) 
    よみがえれ森作業
(8/8 〜 13)
    土佐堀クリーン作戦(8/4)
9月         水都大阪2012参加    
10月 奥安堂祭り
10/28(日)
          土佐堀クリーン作戦(10/13)
11月           太子町スタディーウォーク
(11/27)
 
12月 冬野菜収穫&交流会
12/8(土)〜9(日)
          土佐堀クリーン作戦(12/8)
1月           酒蔵蔵人体験  
2月           二月堂お水取り
松明竹運び(2/11)
土佐堀クリーン作戦(2/9)
3月              
K A N T A 新 役 員
代表理事 中岡 健生 理  事 石原 基義
副代表理事 沖田 文明 理  事 岡田  一
副代表理事 下野 武志 理  事 寺西 浩章
常務理事 村上 公彦 理  事 沖田 弘子
常務理事 岩崎 準一 理  事 松井 寿之
常務理事 天野 由紀代 監  事 岡村 悦治
常務理事 山竹 継男 監  事 平山 隆史