KANTA通信 2010.9 No.61
 関西ナショナル・トラスト協会
(KANTA)
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(特活)関西ナショナル・トラスト協会(KANTA)
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 関西の美しい水田風景や山林、歴史景観と生活環境を守る運動
  
生態系の流れから   
永井 博記(JAFS会員)

 6月に「はやぶさ」が持ち帰った「イトカワ」小惑星の塵が話題になり、記憶に新しいと思います。宇宙の塵の様々な元素か絡まりあい、偶然と必然の結果から地球が生まれたと言われています。科学探査の経験が、いつの日か、私たちがどこから来たのかを教えてくれる時が来るのでしょうね。
 地球は宇宙空間で旅を続けながら、大洋をつくり、その海の底で生命を生み出しました。やがて生命の一部は陸上へあがり、ここ5億年ばかりの間に今日見る、生物たちの3千万種に及ぶ繁栄を形作っています。地球内部のプルームやマントルの動きによる気候の変動や惑星の衝突など、様々な生命の危機を乗り越えながら命をつなぎ、想像をはるかに超えた時間の流れを経て、ようやくわたくしたち人間が生まれてきたと言えるでしょう。そして私達は、他の多くの生命に育まれながら、地球の地下から掘り出した生命の遺体=石炭・石油を使うことを覚え、様々な道具や品物を作って快適な生活を手に入れる事ができました。
 その快適さを追求する余り、繁栄と快適さから取り残された同胞や、そのために犠牲になる他の生命に対する配慮に欠けた状態を生み出している現状があります。では、繁栄の基礎になってきた水と樹木について、少し考えて見ましょう。
 
 地球上に大昔から存在して一番大きな生き物は、樹木です。さすがに長い歴史を生き抜いてきた生命体だけあって、太陽光、二酸化炭素、水をうまく使い完成されたエネルギーの循環系を形作っています。地下深く張り巡らした根系で水・養分を吸収し、降ってくる雨を枝葉で受け止め、樹幹流として根元に集めて体内物質循環をおこないます。また、自身の体で不要な部分を地面に落として、いろんな土壌生物の餌を与え、最終的には無機化されたものを、再び自分の栄養分として利用できるように、水を仲立ちにした巧みなシステムを作り上げています。 そして、命を終えた後に長い時間をかけて、再び水と二酸化炭素に変わっていく様子か観察できます。分子・電子に至るナノレベルまで見つめていくと、長い時間を経てできた、循環型の多様性に富む生命の共生生態系システムが見え、学ぶべきものがたくさんあることが分かります。

 私達が飲料に使っている水は、もとは、海洋から蒸発して雨になって降ってきた水と、地球の母岩と土壌に蓄積されたものです。その水を井戸で汲み出して使い、長い年月をかけて地下を移動した末地表に現れた湧水として使い、また、地表近くを循環して川で流れている水、湖や池に滞留した水を浄化して使っています。 一連のシステムの流れの中で、森林の役割は重要で、形作られた森林土壌は、水を保留し、浸透させて水の循環を安定化させます。樹木の蒸散による水は、地球の全水循環量13億8600万立方キロメートルの10%あるといわれています。人が住居を定めた付近には、この恩恵に預かる暮らしがあったはずです。しかし、燃料を得るため、或いは食料作るため、工業製品を購うため、多くの国々で森林が伐採されました。その結果、身近にあったはずの水が遠い存在になり、自分達の快適な暮らしを脅かし始めました。

 今、アセアン諸国の工業化及びBRICS諸国の著しい経済発展に伴い、工業製品を作るために必要な石油・天然ガスや、レアメタルなどの資源確保が認識され、今までのように、「在るものを無いところへ売って儲ける」形が崩れ、外交のカードに使って、将来のあるべき資源の流れを見直しはじめたようです。工業を維持して経済的繁栄を手に入れる為に、集合的に都市部で暮らす必要から、水資源の取り込み方にも変化が現れてきました。人類総和の快適性の追求のため、資源ナショナリズムによる争奪戦を始めるのではなく、適地適資源型の利用と創造的エネルギーシステムの確立を行い、理にかなった分配の方法を築きなおす必要に迫られています。私たちは、全世界に張り巡らされたIT情報ネットワークを手に入れたのだから、正確で正しい情報判断に基づき、よりスマートにクールに持続可能な地域型社会をアジア規模、世界規模の視点で作っていく努力を強いられるのではないでしょうか。
 幸い、私達には世界に類を見ないようなテクノロジーや、ややプライバシーを超越した形の共生型の生活哲学を伝統として受け継いできています。奴隷貿易と地下資源で発展してきた略奪型哲学による生存が破綻に面している現在、「人類にとっての新しい村」を、全力で作り始めねばならないでしょう。樹木が作ってきた生態系に学びながら。
  
美山楽舎周辺マップ
お待たせいたしました。
皆様の会費でKANTAの家が出来ました!
美山楽舎
会員様無料ご招待
期間限定

利用期間:10月1日〜12月末日
利用規定(抜粋)
永年積み立ててきた皆様の会費で、日本の原風景が残る京都府美山町に歴史的遺産といえる古民家を取得し、改修を続けてようやく利用できるようになりました。

    矢崎信夫著 
 「故きを温ね新しきを求めて
」兜カ芸社   
2001年5月15日版
但し、冬期は降雪の際、ス ノータイヤもしくはチエー     ンが必要です。
設備:調理器具完備
   夜具・バス・トイレ完備
   但し食材は持参のこと。
利用日数:1泊2日に限る
家族でも、会員以外は美山楽舎利用規定による。


(注)
近くには有名な「茅葺の里」があり、温泉施設も備えた食事・宿泊も出来る河鹿荘があります。   
1.KANTA会員JAFS会員が美山楽舎を使用する目的はKANTA活動の一環(以下略)ただしKANTA会員及びJAFS会員が同伴するビジターも同じ目的で使用するものとする
使用料金:
宿泊の場合(1泊につき)
 ◎通常期(4月〜10月)
  会 員:1,000円
  非会員:2,000円
 ◎冬期(11月〜3月)
  会 員:1,200円
  非会員:2,200円
日帰りの場合(1日につき)
 ◎通常期(4月〜10月)
  会 員:500円
  非会員:700円
 ◎冬期(11月〜3月)
  会 員:800円
  非会員:1,000円
電話:KANTA事務局
   06-6444-0587(JAFS内)
※申込まれると利用規定を送ります。
■美 山 楽 舎 通 信■
美山夏野菜収穫祭
KANTA代表理事
沖田 文明
 7月25日(日)に夏野菜収穫祭をKANTA美山楽舎で行いました。前日からの宿泊組みと、当日参加者は、地元からの参加も含め総勢22名でした。
 前日に野菜を収穫しました。
加茂なす、長なす、伏見甘長とうがらし、きゅうり、 枝豆、とうもろこし、三度豆、トマト等の収穫です。
 地元の方の指導の下に栽培しています。植え付けが少し遅れましたが何とか収穫できました。 特に三度豆や、きゅうり、ナス等は沢山収穫出来ました。
 大人も子ども達も収穫が面白くて仕方がないようでした。収穫が終われば今度は料理の下準備です。子ども達は家ではしていなくても美山では手伝ってくれました。
 三度豆の筋取りなど、教えるとチャンとしてくれます。
 何事も教育と体験です。今の子どもたちには体験が大事です。
 収穫祭では、天野シェフによる美山野菜料理のパーティです。限られた野菜で色々な種類の料理を作って頂きました。
 地元の方々もいつも食べておられる野菜ですが、料理方法により違う食べ物のようになり、美味しい、美味しいといいながら食べていただきました。
 天野シェフに料理の仕方を聞いておられた方もいるほどです。
 収穫祭の交流会は料理もさることながら話が主です。美山の文化についても造詣が深い方がおられ、美山の「紅花やま芍薬」は、6月には全山芍薬の花でおおわれ、9月から10月には赤い実が付いてきれいとか。またその実は2年で発芽し、花が咲くのは7年後であるなど、栽培の研究等、話が盛り上がりました。
 子ども達は沢蟹採りに連れて行ってもらい、初めて触れる沢蟹に大喜びです。最後はまた沢に放流して生態系を壊さないようにしました。
 このようにして地元の方々との交流は深まっていきます。
 我々も地元の方の話は新鮮ですし、地元の方も我々の話は新鮮に感じてもらえるのでしょう。
 交流会も三回目になりお互いに顔見知りになると次々と話が尽きずに話し込み、いつの間にかお開きの時間となり、話の続は次回の交流会でと言うことで終わりました。

美山楽舎看板設置  山楽舎農機具小屋を建設
前々から美山楽舎の看板を設置しようと計画していましたが中々実施できずにいました。
 中岡副代表と岩崎理事の協力で立派な看板が出来上がりました。看板を見た地元の方はわざわざ車を止めてみにくるほどでした。
 看板は横1メートル80センチ、縦60センチでブルーの地に黒で美山楽舎としてあり、配色もよくかなり際立ちますので一目でわかります。
美山楽舎は農機具等の物入れが無く玄関の土間に雑然と置いてあり、玄関が物置になっていましたので、小さくても良いから農機具などの入れ物が必要でした。8月21日から22日に建設をしてきました。建築資材は会員の置田康男氏に頂き美山まで運んでもらった材料です。
 沢山頂いたので一部を使用するだけで建設できました。乱雑に置かれていた道具類を収納し、ようやく古民家の玄関らしくなりました。
  
KANTA10月〜12月行事予定 11月27日 スタディツアー
王陵の谷へ
「終末期古墳群と河内源氏の里」を訪ねる
 第2回「太子街人の会と歩く」
行事 担当部会  自然豊かな歴史の宝庫太子町を太子街人の案内でめぐります。
☆観音塚古墳:羽曳野市飛鳥の集落を抜けたぶどう山の中にある寺山安山岩で作られた横穴式古墳。
周辺には飛鳥千塚古墳群とよばれており渡来系氏族の墓と 伝えられています。
☆源氏三代墓:源頼信、頼義、義家の墓
☆通法寺:源氏の氏寺
☆壺井八幡宮:源氏の氏神
☆鎌田邸:くすの木(樹齢250年、高さ24.5m)が有名


日時:平成22年11月27日(土)午前10:15〜14:30

集合場所:近鉄南大阪線「上の太子駅」駅南側改札前
      10時集合

    (近鉄阿部野橋駅より所要時間30分)

会費:大人1,000円 学生500円
募集人員:15名

そ の 他:各自弁当持参

申し込み:(特活)関西ナショナル・トラスト協会(KANTA)
    (社)アジア協会アジア友の会(担当:中岡・佐藤)
     TEL:06-6444-0587 FAX:06-6444-0581
     携帯:090-8574-7995(中岡)
10月 常任理事会
10月5日(火)
KANTA定例
理事会
美山楽舎改修
10月16〜17日(土・日)
KANTA
全体行事
山門水源の森
スタディーツアー(予定)
自然環境保全
スタディーツアー
平城遷都1300年
予定
歴史環境
土佐堀クリーンup作戦
10月9日
生活環境
エコライフ
11月 常任理事会
11月2日(火)
KANTA定例
理事会
美山楽舎改修
11月13日(土)
KANTA
全体行事
宝塚廃線ハイク(予定) 自然環境保全
スタディーツアー
太子町王陵の谷
11月27日(日)
歴史環境
12月 全体理事会
12月4日(土)
KANTA定例
理事会
美山冬野菜収穫祭
12月11〜12日(土・日
自然環境保全
スタディーツアー
土佐堀クリーンup作戦
12月11日(土)
生活環境
エコライフ
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