KANTA通信 2007.12 No.55
 関西ナショナル・トラスト協会
(KANTA)
編集・発行
/(特活)関西ナショナル・トラスト協会(KANTA)
発行:沖田文明 編集:KANTA広報室
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 関西の美しい水田風景や山林、歴史景観と生活環境を守る運動
  
伊吹山スタディツアーの報告 代表理事:沖田 文明
  平成19年8月4日(日) 台風一過の夏晴れを期待していましたが、あいにくの曇り空です。それでも会員7名が車二台に分乗して予定通り午前8時に出発、比較的順調に進み10時半頃、山頂駐車場に到着する、伊吹山ドライブウェイの途中から大変な霧で10メートル先も見えないぐらいでした、山頂駐車場で身支度をし、いざ霧の中の花道を山頂までハイキング、コースは東、中、西と分かれていて今日は、西から上り、東コースを下ってくる約二時間の予定です。 コースはいきなり花道です、ぎぼし、子鬼百合、ししうど、いぶきとらのお、ひめふうろ、その他色々な花が、単独であるのではなく群生しています。

 花の名前パンフを見ながらいろいろ話をしながら、進みます。花を見て楽しみ、写真を撮りながらゆっくりと時間を掛けて山頂へ、山頂付近は霧も薄くなり少し見通しが効くようになりました。山頂で約一時間の昼食タイム、高山植物を見ながら贅沢な昼食です。午後1時からは「伊吹山もりびとの会」会員の案内で山頂花畑めぐりです、伊吹山もりびとの会は今年から山頂の閉店した山小屋を借りて、保護活動の様子や、花の写真を展示し、又花のガイドを行っています。会員は全員伊吹山の花をよく勉強して誰でもガイドが出来るぐらい良く知っています。私も大変興味がありますので、もっと覚えていきたいと願っています。
 伊吹山の山頂にはなぜか、日本武尊像が設置されています。午後一時にその周辺に集合し、山頂付近の花のガイドが始まります、高山植物の大群落です、そのなかをガイドの案内で歩きます、伊吹山の生い立ちや、気象のことから、最近は外来種が増えてきて困っていることなど、たとえば、おおばこ等は以前は無かったのですが、靴とか衣服について進入してくるようです、それを駆逐するのも大変らしいです、大勢のボランティアーを動員して一定区画に縄を張りその中で在来種を残し、外来種だけを駆逐する大変な作業です。 最近は愛玩動物を山に連れてくる人が多く毛などに付着して進入してくるようです、山は動物などは連れ込み禁止ですが、山のマナーは守らなくてはいけません。ある意味での自然破壊です。約1時間ほど案内をしてもらい、東コースを下山しました。
 皆、次回は秋の花が咲き乱れる頃に再訪しよう、そして秋の伊吹山を堪能しようと言って山を後にしました。

■山・川・海をつなぐ水といのちの物語■
市民公開講座に参加して
 滋賀県琵琶湖博物館で開催された、フォーラム、山・川・海をつなぐ水といのちの物語に参加して、川上の森から川下の海まで流域圏の連携により流域圏の自然環境は成り立っている。
 中でも流域生態系は連続した系で…下流は上流の変化に敏感に対応する。
 水質汚濁は際たるものである。
 今日ほど上流と下流が協同して水量と水質の制御、災害防止などを必要としている時代はない。
 それには住民参加が不可欠で今までの官だけの取り組みとは違います。

 当日は、流域をみる「目で、衛星から、安定同位体比から」という題目で基調講演があり、地球環境のここ50年の歴史を概括すると大気中のCO
濃度が315〜380PPMにまで増加しているし、その影響で地球温暖化防止には、まったなしの対策・対応が必要である。
 その中で流域をみる三つの方法として
 @目と温度計と電気伝導度そして、河川の生物で見る。(住民参加)
 A衛星画像(局在性の明確化)
 B精密で感度の良い測定〔新しい切り口、尺度の開発)のように理工農連携によるシステムが必要である。

 自然界は一流域の地域的な生態系システムといえども十分に複雑な系であり、観測によって複数のプロセスモデルを掲示し、その総括とそれに基づいた予測シュミレーションモデルを立て、それを検証することによって、初めて戦略的な政策につながるものである。
 従って、観測とプロセスモデルと予測シュミレーションとが三位一体となって進むことが求められる。
 その他、「虫から流域をみる」「エビの旅から流域をみる」「臨床心理学から流域をみる」「環境社会学から琵琶湖・淀川流域をみる」四名の提言者からは、水生昆虫から見たり、臨床心理学と川を媒介項に、キレた子供たちの心を繋ぐという提言を聞いたときは、なるほどと思いました。
 その原因は子供たちの生活において自然との関係性がキレたというのがおおきいということである。
 川をつうじて自然と親しみ、キレる子どもを無くしたいものです。
 又環境社会学からは、昔は(江戸期)近い水近い川があり、近い水共存期であった。
 利水も治水も漁獲も村落共同体が担う【流域受け止め形治水」で樹林帯や霞堤(遊水地に導く為に堤を低くして、又は一部堤を無くしている)を設けたりして川から水が溢れる事を容認し、水防活動で命を守った。
 その後(明治以後)は遠い水の出現期で、論理的に水量計算をして洪水を河道に閉じ込めるようにしたわけです。
 戦後期は遠い水の完成期であり、治水公費主義と言う原理が出来て洪水対策は行政という制度が作られて益々水が遠くなってしまった。
 平成の時代になり日本中の河川が病んでいることを感じた住民の力やそれに共感した行政により、遠くなりすぎた水への反省を入れて河川政策の目的に「環境保全」が明示され住民意見の反映という項目が入れられた。
 これはある意味近い水を再生・創生しようとする思想の表れでもある。


関西ナショナルトラスト
今後の行事予定
 KANTAでは来年2月に二つの行事を予定しています。一つはこれから定例化しようと考えている、奈良二月堂の伝統行事であるお水取りの行事用の松明の真竹を京田辺にある竹薮から掘り出して二月堂まで運ぶ伝統行事です。この行事に参加すると、家内安全、無病息災、そしてお水取りのかご松明を見学に行くと更にご利益があるそうです。会員方の参加を御待ちしております。日程は平成20年2月11日です。竹堀は午前7時ごろからで時間が早いですが竹送りに参加しませんか?

 第二弾は、恒例の酒蔵蔵人体験です、酒蔵見学をされた方は、たくさんおられると思いますが、酒蔵の杜氏の指導のもとに蔵人体験をされた方は少ないでしょう。KANTAでは京都府綾部市の若宮酒造さんのご好意で貴重な体験をさせて頂く機会を得ました。人数は五名程度です。米洗いから始まり、酒作りの各行程を体験し、最後は試飲、利き酒があります、それも醸造日の違う仕込み樽から上澄みをすくい酒の醗酵具合を確認します。各樽による醗酵の違いを杜氏から聞きながの試飲は楽しいものです。この機会に参加してください。

 日程は平成20年1月19日(土)〜20日(日)です、
 集合場所は大阪駅中央コンコース
、集合時間は午前8時30分
 行程は、JRにて京都駅へ、京都から山陰線にて綾部まで
 費用は宿泊費五千円で、+往復の交通費約五千円計一万円です。
  この機会にぜひ蔵人体験を!!

  
第25回(社法)日本ナショナル・トラスト協会全国大会
国際フォーラムに参加報告

 去る11月14日(水)に表題の国際フォーラム「ナショナルトラストの新たな挑戦」とテーマで東京都渋谷区千駄ヶ谷の津田ホールにて開催されました1985年に英国で始まったナショナル・トラスト活動は、法的に寄付制度が作られたことにより、大きく発展しました。
 日本でも1960年代以降、鎌倉、天神崎、知床などの全国各地で活動が展開されていますが、最大の課題となっているのが法制度です。日本では自然を守るという公益を目的とした土地の取得にも税金がかかるなど、活動を支援する法制度が十分ではありません。
 英国などの先進事例に学びながら、日本の法制度のあり方を探りました。これからのナショナルトラスト活動は企業との連携なしでは進めることは難しく。日本経団連の取り組みについて発表がありました。
  
茅葺の里発信■No.2       中岡 健生
 京都地方からさほど遠くない丹波地方。澄んだ青空が心地よく、館のまわりの木々の緑に囲まれて、庭ではたわわになった栗や柿が熟し、スタディツアーにぴったりの季節になりました。美山町の茅葺民家は、伝統的技法による建築物群を含めた歴史的景観の保存度への評価も高く、平成5年12月、国の重要伝統的建造物群保存地区の選定の指定も受けています。
 私は日本の家屋は人が住んでいて家も長生きが出来ると信じています。取得した古民家に囲炉裏を作り、地元の素材の料理で炉を囲み、色々な交流が出来ることを楽しみにしています。木の煙にいぶされた漆黒の天井に長い歳月を感じながら、たっぷりの時間がゆっくりと過ぎていく一時を、満喫してください。美山の里(仮称)美山の里交流館の進捗状況のお知らせをします。6月の梅雨にはいる前、屋根の前面葺き替え工事を終了し、お盆前に屋根のみ竣工検査を行い完了いたしました。現在水路に鉄道枕木にて仮設橋と仮設トイレを設置し、進入路には砕石を敷き浴室、便所を新設しようとしているところです。


土佐堀クリーンUP大作戦実施
8月11日(土)
 関西ナショナルトラスト協会とアジア協会及びそのファミリーグループでは今年の4月から「土佐堀クリーンUP大作戦」と称し、土佐堀通りを掃除しています。
 その区域はアジア協会の事務所から御堂筋の淀屋橋駅までです。行政機関にその旨を伝えると大阪市も大阪府及び国も非常に協力的で掃除用具ゴミ袋などを提供してくれる事はもちろんゴミ処分もしてくれます。第三回目の8月11日は、KANTAが主催で行うことになっておりました。土佐堀通りは、道の両側に街路樹と植栽帯があり土佐堀川に面した側はブルーテントの小屋も何箇所かあります。したがって河側はゴミの量が大変多く掃除に時間がかかります。反対側は、比較的ゴミが少なく通りに面する企業がそれなりに掃除をしているようです。今回で3回目になりますが毎回河側はゴミが多く淀屋橋までたどりつけません、反対側を掃除している別働隊に折り返してもらい途中で合流という形になります。午前9時からはじめ11時半ごろまでかかります。その後は皆さんお腹を空かしているので軽い昼食を食べてもらうようにしています。
 今回は、冷たい冷え冷えの三輪素麺とポテトサラダ、ゴーヤチャンプルー、かぼちゃの煮物でした。野菜を中心とした献立で、17名の参加者で完食です。
 食事をしながらの反省会では、今日は暑すぎたので思うように動けなかったし、熱中症にならないように注意が必要であった、相変わらずタバコの吸殻が多い、10月から御堂筋は大阪市条例で禁煙道路になる予定ですが、先が思いやられます。このようにして継続することにより他の企業や住民に土佐堀クリーンUP大作戦の輪を広げて行くことが大切ですし、ゴミや吸殻を捨てないように一人一人が道徳を守ることが大事です。そして地域とのコミニティを深めて行くことが大切です、
 継続することにより、地域にも認識されますし、又周辺に声が掛けやすくなります。もう少し地域を拡大して、淀屋橋から浪速筋の交差点までクリーンUP作戦を広げて行く予定です。今後は、地域住民や企業等にも参加を呼びかけてこのクリーンUP作戦が地域の一大イベントに成るまで継続します。 
 
改装基金募金要項
T.物件概要
 1.所在地:京都府南丹市美山町内久保
 2.二階建て農家(築後約100年)
 3.建坪約160平米(約40坪)
 4.敷地約1,063.8平米(約322坪)
U.募金目標 (第一目標700万円)
内訳
 1.購入価格:200万円
 2.第一次改修費用屋根300万円、内装200万円
V.一般寄付
 A.一口100万円 B.一口50万円 C.一口30万円
 D.一口10万円  E.一口5万円  F.一口3万円
 G.一口2万円  H.一口1万円  I.金額自由
W.指定寄付
 A.畳一枚分寄付1万円 B.屋根瓦一枚分500円
 ※ご寄付はJAFS事務局又はKANTA事務局で受け付けております。家屋修繕・配管・電気・掃除等特殊技術をお持ちの方は是非ともお手伝い下さい。

振込先 郵便振込:00910-1-250128
    特定非営利活動法人   関西ナショナル・トラスト協会